敷引特約(敷金差し引き特約)の有効性 中編Ⅱ

この金額が妥当かはどうかについては、
人それぞれ考え方があると思いますが、
最高裁判所で検討された判断ですので、納得するしかありません。

これ以降、敷引特約については、
高額でなければ(家賃の2~3ヶ月分なら)認められるという事が、
確定したことになります。

部屋を借りる方(借主)としては残念な判断ですが、
逆に言えば、貸主としてはとてもありがたい判断と言えます。

そのためこれからの賃貸借契約では、
以下のような現象が起こるのではないかと思っています。

その現象とは、
「今後の賃貸借契約においては、敷引特約が常識化されるのではないか?」
という事です。

どうして敷引特約が常識化されるのではないのかというと、
現在、賃貸住宅業界では、退去の際に発生する原状回復において、
多くのトラブルを抱えているからです。

簡単に説明すると、退去の際に発生する原状回復というのは、
一部屋事に事情が違うため、原状回復費用は一律化されていません。

そのため貸主と借主の間では、
原状回復に関する費用についてトラブルになりやすく、
最悪な場合には、今回のように裁判になっているケースもあります。

例えトラブルを避けることが出来たとしても、
それに要した労力というのは、
かなりのものになっていると考えられます。

私もこの原状回復に関する仕事をしていた事がありますが、
貸主と借主との間でトラブルにならないよう調整するのに、
かなりの労力と気力を使いました。

ですがこの労力が、契約書に敷金特約を付けるだけで、
「法律で認められているので口論しても意味がない」
という理由から、トラブルにならない可能性が高くなる。

そう考えれば、多くの貸主が敷引特約を利用することになることに違いない。

そのような理由から
「今後の賃貸借契約においては、敷引特約が常識化されるのではないか?」
と思ったのです。


続きます。


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